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初診日・特殊事例

審査請求

キャッスルマン病

当職も初めて聞く病名でしたが、しかし障害年金はおよそほとんどの傷病が対象となります。

事例 男性・58歳(申請時点)
申請:平成29年
結果:事後重症:障害厚生年金3級、障害認定日:不支給
審査請求:障害認定日3級

平成19年に、咳が止まらない症状があった。症状は日を追うごとに強くなり、他にも疲労感や倦怠感をも覚えるようになっていった。近隣の個人医院ではよくわからず、A院(地元の総合病院)を受診し、肺生検を実施したところ、キャッスルマン病疑いを告げられる。A院で治療を続けるも、やがて関節痛や体重減少などの症状も顕著となり、平成21年B院(大学病院)を受診し、キャッスルマン病だと正式に診断された。頸部リンパ節の切除手術が行われ、併せて退院後は2週間に一度通院して、アクテムラという点滴治療を受けることとなった。これらの治療を経て少なくとも咳の症状は大幅に緩和されたが、しかし、疲労感や倦怠感はずっと継続しており、完治する疾病ではないので、点滴投与は永遠に通わなければならないし、また免疫疾患でもあり、肝臓や腎臓などの各種数値もずっと正常値でないまま推移している。

当事務所による解決1 裁定請求

一番初めにご相談を受けた際には、初めて聞く病名なので、色々と調べました。全国的にも症例数が少ない疾患ですが、難病指定されて、それでいろいろと調べているうちに障害年金のことを知りご依頼となったということでした。
厚年での申請が可能とはわかりましたが、ただ、勤務先では時短にしてもらった上で就労中とのことでしたので、やはりちょっと、内部疾患で就労中というのは3級になるかどうかというところだと思うということはあらかじめお伝えしました。
病歴から考えるに、認定日はギリギリA院受診中になるので、その時点での診断書取得の上、認定日請求が可能だと思いましたので、依頼者さんとA院へ出向きましたが、当時主治医だった先生はもうA院にはいないとのことでしたが、代わりの先生にお願いすることが出来ました。
更に現在通院中のB院でも診断書を書いてもらい申請しました。
結果としては、認定日不支給で、事後3級という決定になりました。

当事務所による解決2 審査請求

しかしながら、実態も診断書も認定日と請求日で違いが見いだせない状況だったので、認定日不支給という部分には不服が残るため審査請求に及びました。
すると、しばらくしてから、保険者から、認定日におけるキャッスルマン病の重症度を尋ねる質問票がやってきました。
これを医師にしかるべき内容で書いてもらえれば道は開けそうだと思いました。ですが、そこがなかなか難所で、A院の診断書作成医に話したところ、あまりに専門的な分野でもあるし、自分が当時主治医でもなかったので、ということで回答不可となりました。
困ったのですが、それではとA院の当時の主治医が今勤務している病院に行き、昔の話で申し訳ないが記載を願えないかと頼んでみましたが、まぁ致し方ないと思いますが、A院時代のことはA院で対応してもらってくださいということでこれも不調でした。
最後に、今行っているB院の主治医にお願いしてみました。B院初診時は障害認定日より若干後ではあるのですが、そのB院初診時の状態にて記載いただき提出しました。
認定日から若干ずれているという点は気になりましたが、結果は処分変更ということで認定日分からの障害年金が受給できるようになりました。

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